恋するアタシのゲーム遍歴

 大人になって以降。2023/06/25現在まで。新しくゲームやるたび追記するかも。しないかも。いまやってるのはシャリーのアトリエDX。

 

不思議のダンジョン 風来のシレン5Plus フォーチュンタワーと運命のダイス
筆者のシリーズ経験作:シレン2
進捗度:ほぼ原始へ続く穴しかやらないので大半のダンジョンが未プレイ
 このゲームをやるためにSwitchを買った。発売日に買った。シレンが…やりたい!とずっと思っていた。あとコハルがかわいかった。
 筆者のシレン経験は小学生の頃のシレン2しかないのでその記憶をもとにプレイしたけど、敵が…強い!!!というか、盾が弱い!!!!!弟切草混ぜても弟印が付かねぇ!!!!!そしてシレンのちからもあんま上がんねぇ!!!!!!!!!!!!ということで頭を切り替えるのにだいぶ苦労した。イノリの里では脳筋は生き残れないのだ。
 本作は基本的に2ターンに1しかHPが回復しない。そして敵がリスポーンするのは30ターンに1体。ということは、一度の戦闘で15以上のダメージを受けると敵のリスポーン速度が回復速度を上回るため、回復アイテムの消耗を強いられて苦しい状況になる。そう、一度の戦闘で15以上のダメージをもらうような敵とはまともに戦ってはいけないのだ。このことに気が付いてから、このゲームの見通しが良くなった気がする。ちなみに本作の夜なし持ち込み不可全アイテム未識別視界不明瞭99Fダンジョンの原始へ続く穴において「15以上のダメージをもらうような敵」が出現するのは、盾の種類や印や強化具合にもよるけど、大体20階前後くらいから。30階あたりになると出現するほとんどの敵がそのくらいの強さになる。早くない?
 先述の通り「まともに戦ってはいけない」ゲームなので盾ゲー逃げゲーとしての側面がフィーチャーされがちな本作だけど、呪い師の腕輪や金食い虫こん棒など脳筋が泣いて喜ぶような装備もちゃんとあり、攻略の幅が広い。そう、15以上のダメージを受けなければまともに戦っていいのだ。イノリの里でも脳筋は生き残れる。ただし、それは筋を極めし者だけである。敵を一撃で屠れるほどの力をつけた者だけが、殲滅プレイを許される。それ以外は死ぬ。
 通路脇で眠るバクやクソガッパの祝福ギタン投げなどの理不尽がプレイヤーを苦しめるが、同時にプレイヤー側にも祝福の巻物や国った時の巻物などかなりのインチキが用意されている。この辺のバランスが絶妙で、強い中毒性を生み出している。筆者のプレイ時間はゲーム内での表示がカンストしている。90階台でおにぎり罠を踏んで昇天しても「これがシレンか。よし、ならばもう一度!」とリトライできる、生の意欲にあふれた人におすすめのゲーム。

マリオカート8デラックス
筆者のシリーズ経験作:SFCマリオカートマリオカート64
進捗度:150㏄公式ゴースト全先着(DLCコース未購入)
 友達にSwich買った報告をしたらマリカやろうぜって言われたので買った。2時間くらいオンラインで走った。それ以来その友達とはやっていない。元気にしてるかな。元気だといいな。
 基本的にレースゲーは不得意なんだけど、アイテムが強力なのと操作が簡単なのとでヘタクソでもそれなりにゲームに参加できる。ただアイテムの強力さは下位プレイヤーなら全員同じなので、下位集団にいるとパックンやらファイヤボールやら赤コウラやらスターやらキラーやらで袋叩きにされて大変なことになる。トップを独走しているプレイヤーにはサンダーとトゲゾーくらいしか影響がなくて、トゲゾーは使うプレイヤーの順位を上げることにはほぼ貢献しないというアンバランスさ。このあたりがヘタクソとしては何とかしてほしかったところ。
 今はSwitchOnlineに加入してないので(理由:加入するとずっとドンキー2をやっちゃうから)、たまに指を動かしたくなった時にタイムアタックを走っている。150CCの公式ゴーストに全部先着できる程度には走れるんだけど、200CCだとフラワーカップマリオサーキットで早々に勝てなくなって詰んでる。実質的にオーバルコースみたいなもんなので難しいところはないはずなんだけど、何なんですかね。たぶん根本的なゲームの理解に問題がありそう。YouTubeの上手い人の解説動画とかも見たりしてるんだけど、上手すぎてついていけない。あれ何か俺が持ってるのと別のゲームやってるんじゃないかと思う。

桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~
筆者のシリーズ経験作:桃鉄12、桃鉄15、桃鉄16、桃鉄2010
進捗度:対えんま×3 99年全駅独占
 職場のおねえさんたちの間で話題になっていたので買った。結局、おねえさんたちとは一度もこのゲームを遊ぶことなく、俺はその職場を退職した。元気にしてるかな。元気だといいな。
 これまでのシリーズと比べると、全体的にトップはトップを維持するのが難しくなり、ラスは立て直しや妨害がやりやすくなっている。まず、手札が8枚と少ないので、上位プレイヤーがカードで防御を固めるのが難しくなった一方で、強奪飛び周遊などの下位プレイヤーにうれしい強烈な攻撃カードがいくつか出ているので、逆転が生じやすいバランスになっている。一方でラス周辺の調整については、桃鉄には伝統的に「一旦キングボンビーなどを引いてラスに落ちると、以降ゲームに参加できない」という問題があったのだが、本作はデストロイ号という装置によってそれを克服している。デストロイ号は貧乏神の変化の一つなのだが、大量のサイコロを振って通過した駅の物件を無差別に破壊するという特性上、上位のプレイヤーほど被害が大きい。物件をもっていないラスにとっては無害に等しく、大きな希望になってくれる。キングボンビーの攻撃も相変わらず熾烈ではあるものの、サイコロ破壊や一兆円、島流しがなくなっている分、ラスが落ちるときでも立ち直りが不可能なほどには落ちにくくなっている。キングボンビー以外の貧乏神変化はこれまでのシリーズと比べてはっきりと温い。ビッグボンビーとかお前何しに来たんだというレベル。ただしそれもラスに限った話で、ハリケーンボンビーはラスには大した影響がなくてもトップには当然脅威だし、ビッグボンビーはトップには(普通は)そもそも発生しない。ゆえに、どちらかというと貧乏神はラスよりもトップにとって困る存在になっている。
 こうした全プレイヤーが終盤まで緊張感を持ってゲームに参加できるようにする方向の調整は非常に好ましく思うのだが、それだけに歴史ヒーローが2010から引き続き出てきてしまったことが残念でならない。基本的にトップに有利にしか働かないですからねあれ。特に平賀源内お前だよお前。こいつが2010から無修正で出てくるとは思わなかった。さぬき駅の独占価格の低さと効果が良くない。平賀源内の効果は全部ダメなんだけど、特にアシドメールがダメ。パーティーゲームにおいてゲームに参加できない人を作り出すのはかなり罪が重いと思う。その人もうそのパーティーに来てくれなくなりますよ。同様の理由から、冬眠カードとかもなくしてしまった方がいいと思う。

・ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング
進捗度:エクストラチェックポイント全クリア
 俺にでもゲームが作れるという淡い期待があった。だからこのゲームを買ったのだと思う。作れなかった。自分のクリエイティビティのなさに絶望した。
 ゲームを作るゲームだが、どのようにすればオブジェクトを配置したり動かしたり表示を切り替えたりできるかといったことは、これでもかというくらい丁寧に教えてくれる。BGMなどの素材も用意されている。なのに、作れない。その時に気づいた。自分には作りたいゲームがなかったのだと。
 ただ、レッスン後に挑戦できるチェックポイントという名の小テスト的なやつがあって、それが一種のパズルゲームになってるので、俺のようなクリエイティビティのない凡人でも楽しめる。全レッスンを完了した後はエクストラチェックポイントという追加問題が解放されてそれが50問あるので、ボリュームもなかなか。決して買って損はしないゲームだと思う。
 クリエイティブな人ならこのゲームのポテンシャルを十全に発揮できるはず。あと絵が描ける人。オブジェクトの表面にテクスチャを貼り付けることが可能で、そのテクスチャにお絵かきすることができるので、絵心のある人だと表現の幅がものすごく広がる。あとけっこうな時間食いで、細かい操作も必要なので、根気強く課題に取り組める人に向く。

アーシャのアトリエDX
筆者のシリーズ経験作:なし
進捗度:Plus版追加ボス以外は全ボス撃破
 このあたりから欲望が露骨。今まで欲望を満たしてくれたソシャゲが満たしてくれなくなっちゃったからね。しょうがないね。
 ストーリーボス初回クリアまでの感想は以前に書いたのでそれ以降の話をすると、調合システムが意外と楽しいということに気が付いた。後にプレイしたソフィーやリディスーと比較すると「完全に理解する」ことが必要になるんだけど、それさえできれば意のままに高品質なアイテムや狙い通りの潜在能力を持った装備品を作成することができる。ただ、アーシャのアトリエ特有の調合システムを「完全に理解する」ハードルが高く、調合の楽しさにたどり着く前に投げちゃう人も多かったんじゃないかと思う。ちょっと下の画像を見てくださいよコレ。こんなんシリーズ経験者でも厳しいと思う。このゲームに必要だったのはアクセシビリティ。調合というゲーム的な楽しさへの、ユーザーの到達可能性です。

わかるかこんなもん!!!!!

 あと、他シリーズと比べると、メッチャ壁抜け床抜けができることに気が付いた。特にフィルツベルクの壁床の抜けられっぷりはすさまじく、至る所に抜けポイントがある。自分はマリオ64や初代ポケモンで育ってきた世代なので、こういう変なバグに出会うと記憶の根源的なところが刺激されて、とても嬉しくなってしまう。これもいつか解説しようかな。
 アトリエシリーズをいくつかプレイした今でも、総合的に一番好きなゲームかもしれない。全体的なテーマ設定と世界観、それに裏打ちされたストーリー、演出、音楽、キャラクターのデザイン、全て自分の好みに強烈にマッチしていた。サントラも買ってしまった。「花標」「誘いの花~春」「Gnmome」あたりが特に好き。iTunesストアで配信されてるので視聴してみてほしい。良いので。そして今のところアトリエシリーズで最も好きな主人公はアーシャ。なんかね、左先生のイラストによるものかもしれないけど、なんかこう、蠱惑的なんですよね、彼女。とても良い…………。

・リディ―&スールのアトリエ
筆者のシリーズ経験作:アーシャのアトリエ
進捗度:Plus版追加ボス以外は全ボス撃破
 アーシャの調合システムが全然理解できなくって、他のアトリエやってみたらわかるようになるかもしれないと思って買ってみた。なんでリディスーを選んだのかは覚えてない。パッケのロリロリしい双子に見惚れたからではない…と…思う……。
 アーシャから続けてプレイして驚いたのが、ストーリーの軽さ。軽い!かっるいよコレ!!!いや死別した母親との再会が物語上の目標にあるわけでそれは主人公の双子の内面においては相応に重いはずなんだけど、ゲームの全体がそれを重くするようにデザインされていない。会話やイベントは大半がギャグで双子の目標に絡まないし、双子の父親のロジェもギャグ要員にされている始末なので、双子の母親の存在の重さに目が行かない。「双子と悲しみを共有しつつ、孤独と苦悩を抱える父親」と「双子を振り回すフリーダムな問題児」は別々のキャラに割り当てるべきだったのではと思う。
 もう一つ気になるのが、背景設定。双子のもう一つの目標として「国一番のアトリエになる」というのがあるんだけど、「このゲームにおける国とはどのようなものか」がほとんど開示されない。これはこれ次第で双子の目標がどれほどの重大さを持つかが変わるので物語上非常に大きな意味がある問いである。おそらく国民国家ではないと思うんだけど、じゃあ江戸時代の藩のような「国」かというとそれも違うはず。もし違わないならば双子がマティアスやミレイユにあんなナメた口をきけるはずがないからである。江戸時代にそんな奴がいたら即打ち首である。そもそも、何で一般人が王城に普通に入れるのか、そもそもそもそも、何で王族が受付などをやっているのか、そもそもそもそもそもそも、何のためにこの城は建っているのか、……とまあ、結局、リディスー世界の「国」がどのようなものであるか、全く分からない。おそらくではあるんだけど、フィリスのアトリエをプレイしたとしても(おパンツがあんまり見えないらしいので今のところ食指が動かない)分からないんじゃないかと思う。そんなわけで、「国がどのようなものであるか」が分からない以上「国一番のアトリエになるとはどういうことか」も当然分からないので、プレイしていて双子に強く共感したり、感情移入したりすることはほとんどなかった。というより、できなかった。それは裏を返せば、感情移入する必要のない、サッパリとした、疲れた心と体に優しいゲームであるということでもある。とにかくものすごく軽いゲームです。
 ただ、ストーリーを抜きにした遊びとしてのゲームの部分については非常に丁寧な作りこみがされていて、とても楽しかった。アトリエシリーズの肝である調合に関しては、このゲームではシステムをよく理解していなくても同じ色のところにパネルを何となく配置していればそれっぽい質のものが出来上がっていく。特に「触媒」というシステムが天才の発明で、これを利用することによってさらに雑に、楽に、そして自由にプレイヤーが調合できるようになっている。また、もう一つ感心したのが「野望ノート」で、ここに書かれた課題をいくつか達成するとメインストーリーが進行するようになっているんだけど、その課題がそのままこのゲームの基本的な要素やステップアップを目指すために必要になる技術を教えるチュートリアルの役割を果たしている。王城前に掲示されている依頼の中にもこうしたチュートリアル的なものがあり、こなしているうちに自然とゲームを深く理解できるようになっている。これは、アクセシビリティが確保されているゲーム。このくらいしっかりと誘導をしてくれれば、ちゃんとユーザーはゲームの楽しさに到達することができる。そういうことを教えてくれるゲームだった。

ソフィーのアトリエDX
筆者のシリーズ経験作:アーシャのアトリエ、リディ―&スールのアトリエ
進捗度:DLCコンテンツ含め全ボス撃破
 以前フォトモードの使い方の記事を書いたけど、それをChatGPTくんに読ませたら「この記事にはおパンツのことしか書かれていない。おパンツ以外のことも書くべきである」と叱られてしまったのでおパンツ以外のことも書こうと思う。
 リディスーでコルネリアに一目惚れしたのが購入のきっかけ。中盤から仲間になってくれるんだけど案の定メチャクチャかわいくて良かった。このゲーム、「贈り物」という神システムがありまして、好きな女に貢げるんですよ。良いですよね。好感度をカンストしても貢げるし、その場合でも(嬉しい贈り物であれば)メッチャ喜んでくれます。良いですよね。昔知り合いのお医者さんが「キャバ嬢に貢ぐの楽しィ~~~!!!!!」って言ってたんですけど、なんだか最近分かるようになってきました。もちろん男にも貢げます。
 あと細かいところで良いなと思ったのは、街にいる主要キャラに話しかけるときにソフィーの視点のカメラになる点。ロジー君に話しかけた時に「あっ、身長高くて顔の良い男って下から見るとこういうふうに見えるんだ」っていう気付きがあった。これはね、惚れますわ。来世に期待しましょう。
 ストーリーは特に不自然さもなく(人間の技術の悪なる一面というテーマへの接続はやや急だなとは思った)受け入れられたが、全体的にキャラに性欲がなくてビビった。リディスーでも感じられたことだけど、あちらではマティアスに多少の性欲があった(双子含む主要キャラにはほとんど向けられないためキャラクターの関係にはあまり絡まないので、やっぱり性欲がほとんど感じられないんだけれども)。アーシャのアトリエではけっこういろいろなキャラの性欲が感じられたので、ソフィーをやってて「性欲が…薄い!!!」って思った。佐々木倫子の漫画くらい性欲が薄い。唯一性欲がありそうなのがカフェのおっさんで、こいつは話している時の手の動きもキモいので実は悪役で最後にボスとして出てくるのではないかと思っていた。
 いろいろアトリエシリーズやった中で、他の人に最もお勧めできるのはどれかと聞かれれば、ソフィーのアトリエを挙げる。ストーリーの良さとゲームとしての楽しさが、どちらも高いレベルでまとまっている。調合について触れてなかったけど、このゲームもあんまりシステムを理解してなくても「この錬金釜が強い」っていうのさえわかれば後は適当で何とかなります。
 あとガストさん、フォトモード、今からでも全アトリエシリーズに実装しましょう。