ブルリフ帝 あの手この手でおパンツを頑張る

 今月の初週までSwitchでコーエーテクモのゲームがいろいろセールになってたので、ブルリフ帝買って遊んでました。未プレイのアトリエシリーズとかやりたいのは他にもたくさんあって迷ったんですが、全部買うと破産しちゃうので。

 で、パンツ撮ってました。このゲーム、カメラのアングル制限等が微妙に厳しいんですけど、同時にスカートの剛性?(よく破けるしよく動くんですよ、このゲームのスカート)も微妙に低く、おパンツ撮影に大変なゲーム性が出てきています。

 特に何もしなくても天然物のチラが見える時はちらほらあるんですが、1名を除いて他は自然の状態ではあまりがっつりとは見えません。そこで仕事を加えてやる必要があるわけですが、それにもいろいろなものがあります。比較的有名なのは壁際のカメラ加速を利用したスカートへのカメラ突っ込みだと思いますが、キャラ位置の調整が難しいのとブレを起こしやすいのが難点で、ストレス耐性の低い筆者はあまり採用しません。その代わりによく用いるのが手つなぎデートと射的。これに適宜フォトモードを併用します。フォトモードの基本的な利用法についてはソフィーのアトリエと同じなので、そちらを紹介した記事をご覧ください。ごく簡単に手順を説明するなら、見たいキャラの隣に立ってフォトモード起動してカメラ近づけて上に向けて左スティック押し込み。

大きい画像は屋上でストレッチ中の日菜子さんを後ろから(これと同じものを撮るには話しかけて向きを変えることが必要)。フォトモードの視点リセットで頑張ればこんなこともできます。右上は後述の手つなぎくるくる+フォトモード視点リセット。日菜子は手つなぎくるくるによるスカートの動きが小さく、この通り常識的なレベルでしか捲れません。日菜子さん、前作の主人公だったらしいですね。ブルリフ幻Switchに移植されないかな。

 まず手つなぎデートについて。下準備として、きららや美弦おねえちゃんなどスカートの長い女の子は星ノ宮制服に着替えさせておきます。というか、全員星ノ宮制服に着替えさせた方がいいかも。それくらい星ノ宮制服は優秀。陽桜莉ちゃんのみ制服を変えるとおパンツも変わることには注意。で、手つなぎデート中に相手を振り回すように左スティックをグルグルと動かし、途中で別の方向に入れると、女の子がクルっと回転します。この時スカートがその動きにつられて捲れます。スカートの捲れ具合の大小はありますが、これとフォトモードでの視点変更を合わせれば、デートに行ける女の子は全て(ストッキング穿いてる詩さんを除く)攻略可能です。特に有効なのが詩帆さんと平原姉妹で、星ノ宮の制服を着せた上でこれをやるとおパンツが丸出しになるくらいスカートが捲れます。ありがとう星ノ宮女子高等学校…。

美弦おねえちゃん。このゲームにおいて詩帆と双璧を成すえっちな女。最もしっかりしているように見えて、実際は最も他者に依存しているという。おパンツもこの通り丸出しになってくれる。好き…

陽桜莉ちゃん。元気系妹。天然。この姉にしてこの妹ありという感じで丸出しになってくれる。好きになってしまう……

詩帆。端的にドスケベ。黒髪ロング清楚美人料理上手家事好き世話好き気立て上手家族思い柔和で内向的美乳露出度高めスタイル良好戦闘での貢献度激高女子高生という、童貞の好きがこれでもかとぶち込まれた暴力の権化。こんなん好きになってしまう……はぁ…………と思ってたら突然イベントで男の存在を匂わされて精神崩壊(こころこわれ)かけましたが、私は大丈夫です。とても捗っています。行くぞ詩帆。平原姉妹と比較するとスカートは捲れにくいですが、2、30分くらい粘っていればこのくらいいけます。もしかしたら他のキャラも粘れば全員このくらい行けるのかもしれないが、このくらい粘ろうと思わせてくれるのは詩帆を置いて他にいない。ありがとう。

参考動画。基本的にデート中はずっとこんな感じ。

 もう一つの方法が射的の屋台を利用する方法。女の子が射的に興じている時に足が上がり、天然物のチラが採れます。もちろんそのままでも美味しいのですが、せっかくなのでフォトモードを使って下から見上げるひと仕事を加えると、アングルの良さが向上する上に覗いている感が出てきて味わいがさらに増します。お試しあれ。
 射的の屋台を出していても女の子が来てくれるかどうかは完全に運なので、射的屋台とベッドだけ出して他の施設は全て収納し、目的の娘が屋台に来るまでひたすらベッドで寝てリロードすると良いでしょう。なお、勇希や美弦おねえちゃんは射的に来てくれないのでこの方法は使えません。

真下から見れるのが射的屋台の最大のメリット。男がいるとわかると後ろめたさがなくなって大変助かる。ありがとう。君と出会えてよかった。こんなに穏やかな気分は初めてだ。

参考動画。冒頭できららをスルーしているのは既にこの時撮影済みだったから。施設の利用率はキャラによって偏りがあるようで、きららは割とよく射的で見かける。日菜子さんは割とレア。

 手つなぎくるくる法も射的屋台法も通用しないのが主人公である愛央と、固定ポジションから基本的に動かないユズ&ライムの3人です。このうち愛央については攻略法がいろいろあるのですが、比較的再現が容易なのはダッシュ中の方向転換とこころのココロトープ内はしごを利用する方法。前者はダッシュ中に振り向かない程度に適当な角度に向きを変えると愛央のスカートの前側が大きく捲れ上がるので、その瞬間にフォトモードを起動するというもの。後者はこころのココロトープ内にある特定のはしごを昇降している時にカメラを上手に動かすとカメラがスカートを貫通するというもの。
 ユズ&ライムの姉妹については、カメラ突っ込みかフォトモードのカメラ位置リセットによる覗き込み以外にたぶんないだろうと思います。デートに行けない上に施設も全く利用しないのでガードが非常に固いです。ユズライムとデートできるアプデこないかな~。 

適当に走ってガチャガチャしながらフォトモード起動してればいずれできると思います。はしごについては、こころのココロトープのどこにあるやつだったか忘れました。全部上ってください。

ユズ。チャプター9で1階教室にいる時に撮影可能。今作では物語の大半で記憶を失っているので本来どういうキャラか断片的にしかわからないので、やっぱり幻を遊ばせてくださいガストさん。できればSwitchでどうか。

ライム。ユズと違って屋内に来てくれないので攻略は激ムズ。左上の小さいのはラスボス撃破後にフォトモード視点リセットで。

 

 以下その他のキャラやお気に入りのスクショ。我らが詩さんはタイツなので残念ながらここにはいない。

こころ。カメラ突っ込みが珍しくきれいに決まったので。おとなしい性格とは逆にスカートが激しく短い。教室で正座で座っているところを上から見ても見えているという驚異のスカート丈。星ノ宮制服を着せると逆にスカートが長くなる唯一の女。

伶那さん。一番怖い。怖いのであんまり撮っていない。

勇希。かわいそうなのであまり撮っていない。

きらら。スカートの破れ方がすごい。紙製なのかもしれない。この娘も不憫なんだけど、勇希よりも罪悪感は薄め。なんでだろう。普段の言動と、あと詩帆と同じく男匂わせてくるからかな。

詩帆のインファイトバトル突入モーション。記事の最初の方で言った「1名を除いて」の1名はまさに詩帆のこと。戦闘中頻繁にチラチラする。その中でも強烈なのがこれ。なんだこの開き方は詩帆。お前女の子がこんなはしたない動きしていいと思っているのか。ありがとう。ただ、このゲームは通常の姿のままで戦う時間がほとんどないので、これを再現するのはなかなか難しかったりする(普通は、インファイトバトルを仕掛けられるようになるころにはリフレクターの姿に変身しているため)。

射的屋台のもう一つの活用方法。実は前からもいける。ここでは紹介しないが、ここからゆっくりカメラを上に動かすと胸の方も見える。さすがに突起部分はないので大丈夫。詩帆と日菜子さんはブラも作られている。詩帆の場合は通常衣装にしないとブラは見えない。

陽桜莉ちゃんの某イベントで星ノ宮制服を着せているとこうなるという仕様。おパンツ丸出しで陽桜莉ちゃんにこんなこと言われたらこっちも元気出てきてしまう。本当にありがとう。このゲームやってると感謝の言葉が尽きない。

動画はこちらで。仕様!仕様です!

 

 


それでは良きブルリフ帝ライフを。エンジョイ

なぜ対臨界戦術が設定され続けるのか

・絶望を希望に変えるRPG
10章までたどり着いたプレイヤーはこのくらいしないと絶望しないから。

・語られざる物語説
メインストーリーの中で描写がないだけで、ハルマの侵攻以降、万物が対臨界戦術に目覚めたから。

・決定説
実は、メインストーリーの敵の設計は将来の分まですべて決定しており、変更不可能だから。

・蛆の干渉説
彼の世界から対臨界戦術が送り込まれてきているから。

・縛りプレイ説
逆に、「今後の敵には対臨界戦術を設定しなければならない」という縛りを設けることにより、よりスリルのある難易度設計を味わうため。

・不可知論
ゲームの設計は大いなる思慮に基づいて行われており、それは人間ごときの小さな存在が計り知ることはできない。

・アルスノヴァが語る真実
逆に、対臨界戦術が備わっているのがストーリーボスの本来の姿である。我々は本来の姿に戻らなければならない。

・ハルマとの密約説
106以降のステージの敵には対臨界戦術を設定するように護界憲章に規定されているから。

・フィールド効果説
東京都渋谷区の渋谷スクランブルスクエア周辺に対臨界戦術フォトンが湧いているから。

・自らの子を千尋の谷に突き落とすライオン説
この理不尽を乗り越えることにより、プレイヤーはもっと強くなることができるから。

・呪いの人形説
何度設定を外しても、いざリリースするとなぜか対臨界戦術が設定されているから。

・リアリズム
光子ダメージ持ちのメギドに優位性を与えるため。

メルルのアトリエ フィリーさんのおパンツを見る

 メルルのアトリエのフィリーさん、おパンツをはいています!そして見れます!

メルルのアトリエのおパンツは全体的にかなり不作で、メルル嬢の幼馴染のケイナがその需要を一身に引き受けていました。実際のところ、普通にやってておパンツが確認できるのはケイナくらいですし、ネットの海を探してもケイナの他にはトトリのレオタードやロロナのスパッツが出てくるくらいだと思います。このような不毛の荒れ野の中、ケイナに続くもう一人のオアシスが見つかりました。酒場の受付のフィリーさんです。

仲良しツーショット

 ただしフィリーさんは操作キャラではないので動かせないですし、メルルが侵入できない酒場のカウンターの中に常にいるので接触することすら困難です。おまけにこのゲームはカメラの自由がほとんど利かないので、リディスーの時みたいに頑張ってカメラだけでもカウンターの向こう側に行かせるということもできません。
 じゃあどうするのかというと、壁抜けします。下の動画みたいな感じで。

 手順を書き起こすと、
①走るをONにし、入口のテーブルと手前の壁の隙間にグリグリしてメルルをめり込ませる
②スティックを1時方向に傾けながらジャンプを連打する
③メルルが高く飛び上がって(天井で二段ジャンプして)右側の壁を飛び越えたら成功
④場外に落ちないように、かつ、酒場の中に戻らないように気をつけながら、見えない床を伝ってカウンターの後ろに回り込む
という感じです。
 ①と②の間は、スティックをニュートラルにすると即隙間から押し出されるのでジャンプ等を続けて頑張ります。②はスティックを別のところに倒していても壁抜け成功する時はするんですが、このやり方が個人的に成功率が高いので自分はこうしています。稀に天井を経由することなくダイレクトに壁抜けできることがありますが、そうなったらラッキーです。④のステップでは、酒場の外に謎の見えない壁があるので、頑張って避けながら進みます。酒場の外の足場はすごく狭いので要注意。カメラがメルルを写してくれないので、心眼で操作します。落ちないコツは見えない壁に沿ってジャンプを連打しながら移動すること。部屋の中には多少なら入っても大丈夫。

 さて、無事にフィリーさんと物理的にお近づきになれたら、カメラをフィリーさんの手前と奥とで往復させます。たぶんこの記事を探して読んでいるような人は知ってると思うんですが、アールズ城内でケイナのそばを行ったり来たりするとスカートが透けてパンツが見えます。あれと同じことをします。ただし、城内と違って酒場の奥のスペースは狭く、またカメラ位置も高すぎるので、メルル姫には勇気を出して奥側の場外にダッシュしてもらいます。一瞬床を踏み外して転落しかけますが、寸前でジャンプ連打しながらスティックを手前に倒せば復帰できます。頑張れ。
 姫様に頑張ってもらってる様子がこちら。

 頑張ってもらった結果がこちら。

頑張ればもっと近くできる ここでは頭部も写ってるのを選んだ

 後ろからも見たいですよね。見ましょう。カウンター内でフィリーさんに話しかけると、フィリーさんがメルルの方を向いてくれます。こうすることでフィリーさんを任意の方向に向かせることができます。ただし、カウンターに近いところだと依頼画面に移行してしまい、その場合はフィリーさんは向きを変えてくれません。おすすめはゲーム開始直後(1年目4月2日)やゲーム終了直前(6年目4月1日)のタイミングで一連の行動を実践すること。これらの時期だと依頼ができないため、どの位置から話しかけても依頼メニューが開かず、故に自由にフィリーさんの向きを変えられます。ちなみに、同様に1年目4月2日や6年目4月1日にケイナに話しかけると、ケイナの向きを自由に調整できます(それ以外の時期だと仲間加入のメニューが出てきて、ケイナの向きが変わらない)。ご存じでしたか?
 後ろから頑張った結果がこちら。

これももっと頑張れる 頑張れ

 なお、さらにカメラ位置等を頑張ると、カメラが良い感じにスカートとおパンツの間に入り込んで、こんな絵が撮れることがあります。

これについてはコツとかないので、できるまで頑張りましょう。なお、前からでも頑張れば頑張れますが、難しいです。あまり良いのが撮れません。

 いかがでしたでしょうか。この記事が微力ながらあなたのアールズおパンツライフに役立つことができたなら光栄です。エンジョイ。

おまけ ケイナを後ろから


 なお、筆者が確認した限り、アールズのモブたちはどいつもこいつもパンツを穿いていません。無念。

1枚目のモブ冒険者のは、これ撮るのすごく苦労したのに…

縮景園の碑

夏になると縮景園に行く。
江戸時代から続く広島の名勝である。
残念ながら私の心は日本庭園の美を理解しない。
強烈な日差しを避けるため、木陰の多い道を選び、足早に庭の奥へと向かう。

縮景園の北側。この道を進んだところに慰霊碑がある。

園内の大きな池を超えた先に、小さな碑が建てられている。
1987年、この場所で64体の遺骨が発掘された。
被爆者たちの遺骨であった。
戦時中、ここ縮景園は地域の人の避難所の一つだったらしい。
1945年のあの日、水を求めて縮景園にたどり着き、ここで命尽きた人々、それが先の64名である。
この碑は、彼らの墓標であり、ここに原爆による死者がいたという事実を示す遺物である。

原爆が投下された場所、大手町の島病院から縮景園までは、それなりに距離がある。
直線距離にすれば1㎞と少し。
その程度に離れた場所にある縮景園付近にいた人々を殺傷する威力が、原爆にあったのである。

人間は、思いのほか頑丈にできている。
もちろん、心臓や脳など重要な臓器を狙って攻撃が加えられれば、人はあっけなく死ぬ。しかし、そうでない限り、人はそう簡単には死なない。
ここを見ている人も、これまでの人生の中で大なり小なりけがややけどを負ってきたはずである。しかし、それでも死には至らない。むろんそれは適切な医療処置あってのことでもあるが。ともあれ、人間を死なせるには、生半可な衝撃や熱では全く足りないのである。

原爆の爆風と熱波は、その人間を死傷せしめたのである。それも、1㎞以上離れた場所から。
その1㎞の間には、当然、当時も市街地があり、いくつものビルがあった。それによって衝撃も熱も大いに減衰したであろうにも関わらず。

原爆でどれくらいの死者が出たかは、調べればわかる。原爆がどれくらいのエネルギーを持っているかも、調べればすぐにわかる。平和資料館に行けば、当時の惨状を伝える写真が展示されている。
しかし、それらはどれも、単なるデータや記録として見ると、原爆から50年経った私たちにとって、どこか遠い、過去の、実感の湧かない、自分たちとは無関係なものとなる。

縮景園の碑は、木洩れ日の中、密やかに、そこにあり続けている。
それはここに死者がいたこと、そしてこの付近にいた人間をも殺せるほどの衝撃と熱があったことを、静かに私たちに教えてくれる。
――この下に眠る人々の苦しみはいかほどのものだったであろうか。

そのようなことに思いを巡らせるとき、1945年8月6日8時15分、広島で起こったことを、初めて、自分の生と連続したものとして捉えることができる、そのような気がするのである。
その年末までに約14万人が死んだということも、TNT火薬で16キロトン相当の威力だったということも、それがどのようなことを意味するかということに、初めて注意が向く。
そして平和資料館の白黒の写真も、今眼前に広がっているものと同じように色鮮やかな風景として、痛ましく想起されるのである。

私は、このような想像力を持つことは、私たちが人間であるために必要なことであると確信している。
この想像力は失ってはならない。私が縮景園に行くのは、そのように思うからである。

「君たちはどう生きるか」におけるヨモツヘグイ規則の破壊について 雑感

・「君たちはどう生きるか」を観てきた。考えることの多い映画だったが、そのうちの一つ、というよりも、上手く飲み込めなかったことの一つに、作中におけるヨモツヘグイ描写がある。
・中盤以降、眞人たちがいたのははっきりと根の国、あるいは常世、幽世、彼岸、異界であった。そこで煮炊きしたものを眞人が口にすることは、彼が現世に帰還できなくなることを意味する。
・……というのが神話世界における基本ルールのはずなのだが、眞人は何の問題もなく現世に帰還している。一体なぜ?
宮崎駿がヨモツヘグイという一種のお約束を知らなかったとは考えられない。「千と千尋の神隠し」でも扱われたテーマだからである。
・「千と千尋の神隠し」の序盤で屋台の肉を食った千尋の両親が豚になっていた。あれがヨモツヘグイである。
・しかし、そういえば千尋も、トンネルの向こう側の食物を口にしていたはずなのに、豚になることなく、最終的に現世に帰還できている。
・このことについて、ある神話研究者の見解を載せているウェブサイトがあった。大変ありがたい。

ジブリを神話で読み解く!「千と千尋の神隠し」千尋はなぜ豚にならなかったのか | PicoN!

・この記事によれば、千尋とその両親におけるヨモツヘグイの結果の差異は、彼らの心性の差異に由来している。すなわち、神々や未知のものに対する畏敬の念があったために千尋は豚になることを免れ、畏敬の念がなかったために両親は豚になることを免れなかったのである。
・「千と千尋の神隠し」におけるヨモツヘグイの解釈としては、これで特に問題ないように思う。そのように解釈して矛盾が生じるように思われないからだ。一つのありうる解釈として十分に成り立つだろう。
・「良き心の持ち主には良き結果を、悪しき心の持ち主には悪しき結果を」というのも古典的な物語規則の一つである。例えば花咲爺、例えば舌切雀。「千と千尋の神隠し」においては日本神話におけるヨモツヘグイルールとこの心性ルールが融合しており、心性がまずチェックされ、さらにヨモツヘグイルールに引っかかった者がペナルティを受けるという規則になっていると見なすことができる、かもしれない。
・ただ、「君たちはどう生きるか」におけるヨモツヘグイをこれと同様の仕方で解釈するのは難しい。というのは、「君たちはどう生きるか」においては、「千と千尋の神隠し」における両親に相当する存在が、すなわち、「眞人は良き心の持ち主である」ということを示すために必要な比較対象が、存在しないからである。
・もう一つ、眞人がヨモツヘグイを行ったシーンは二回あったが、そのどちらにおいても、「眞人は良き心の持ち主である」ということを観客に知らしめるに足る描写はそれまでに無かったからである。あった?「眞人は良き心の持ち主である」ということがはっきりと示されるのは、眞人が自分の傷と誠実に向き合うシーン、つまり、物語の最後の最後になってからである。
・従って、「君たちはどう生きるか」におけるヨモツヘグイルールの破壊は、眞人の心性以外の要素で説明する必要がある。
・筆者は、一つの可能性として、清浄性、ないしは神聖性で説明できないかと思う。
・眞人が口にした食物は、どちらも人間、の姿をした異界の者によって煮炊きされたものである。この点が重要なのではないだろうか。
・ヒミの方が説明しやすい。彼女の部屋は、竈が入口になっている。竈は、境界の一つであり、神の住まう場所である。ヒミは、竈神と見なすことができる。
・キリコの方は、やや説明が苦しいが、彼女も、人間を守護する存在である。迷える眞人を導いたのもそうだし、眠る眞人を守っていた人形の持ち主もキリコである。
・人間を守護する者が作ったものは清浄なもの、神聖なものであると考えるのは、それほど不自然なことではないと思われる。
・そして清浄な食物であれば、現世の者が口にしても、異界に拘束されることはない……というルールが「君たちはどう生きるか」の世界にあるのであるとすれば、眞人が現世に帰還できたことに説明がつく。
・これも比較対象となる不浄な食物の描写があればより説得力をもって主張できたのだが、残念ながらそんなものはなかった。ただ、「君たちはどう生きるか」においては、先の心性ルールよりかは説得的ではないかと思う。
・この清浄性と神聖性の説明は、「千と千尋の神隠し」のヨモツヘグイルールの破壊にも適用できるかもしれない。人間を導き守る神であるハクが作ったおにぎりだったからこそ、千尋は豚になるのを免れたのだ、と。
・通常、異界はその全体が「不浄の場」として扱われる。そこは死の一色に染まった世界であり、生の入る余地のない世界、入ってはならない世界である。しかし、宮崎駿においてはそうではない。根の国常世、幽世、彼岸、異界は死の世界であると同時に新たな生が生じる場でもあり、そこに不浄と浄が混在しているのである。


・もう一つ、可能性として、あんまり楽しくない解釈なのだが、こういうのがあるかもしれない。最終盤、現世への帰還後、異界の物品を現世に持ち込もうとする眞人に対し、アオサギは「大した力を持っているものじゃないからまあいいだろう」と言う。つまり、「君たちはどう生きるか」の世界においては、現世と異界の境界侵犯については、そんなに厳格にチェックされるわけではなく、割と寛容なのである。眞人のヨモツヘグイも、許容される範囲のものだったのかもしれない。
(終)

【朗報】リディ―&スールのアトリエのコルネリアのおパンツ、観測される

 リディ―&スールのアトリエのカメラは人物以外のオブジェクトを基本的に貫通しません。建物などの物体にカメラをぶつけるように動かすと、カメラが押しのけられるように動きます。ゆえに、四方を壁で囲まれた場所に常にいるコルネリアは鉄壁と言っていい防御力を誇ります。

ソフィーのアトリエでいくらでも見れるだろって思った奴は何も分かっていない ソフィーのコルネリアはソフィーのコルネリア、リディスーのコルネリアはリディスーのコルネリアだ どっちのパンツも見たいに決まってるだろ

 でも、そんなコルネリアの背後にカメラを忍ばせる方法があります。Switch版ならRスティック押し込みでできる、カメラ位置リセットです。
 Rスティックをカチッと押し込むと、リディ―(スール)との距離はそのままに、カメラがリディ―の真後ろに移動します。カメラをリディ―の正面にセットした状態でこれをやると、カメラが移動する速度がすごいことになります。この速度がすごいことになっている状態だと、一瞬だけカメラが壁を抜けることができます。これを利用してコルたそのお店にカメラを突入させます。実際にやっている様子は下の動画をご覧ください。

 コルたその後ろ姿だけでなくおパンツまで拝見するためにはリディ―とカメラの非常に繊細な位置調整が必要ですが、周囲に目印になるものが少ないので難しいです。私は地面の模様や後ろの建物の窓などを見ながらやっていました。基本的なコツとしては、できるまでやることです。先の動画も、それよりまえに十数回のNGシーンがあります。諦めず頑張りましょう。エンジョイ。

まず見られることはないとわかっているはずなのにここまで作りこんでくれるありがたさ…… ていうか、ソフィーの頃よりふんどしエグいことになってない?

 諦めず努力した成果がこちらになります。おお、おお……ソフィーの頃から変わらないコルたその……ふんどし…………。



 ちなみに、それほど応用の利く技術ではありません。カメラがこれくらい下に行ってくれるマップがリュンヌ通りとソレイユ通りの屋外くらいしかなく、そこにはコルネリアくらいしかキャラがいないからです。モブはいるんですが、スカートの中にパンツが実装されているのが女行商人っぽいのと幼女くらいしかおらず、幼女の方は素直に脇に立ってカメラ動かした方が楽に撮れます。

ホンマにありがとう

 

恋するアタシのゲーム遍歴

 大人になって以降。2023/06/25現在まで。新しくゲームやるたび追記するかも。しないかも。いまやってるのはシャリーのアトリエDX。

 

不思議のダンジョン 風来のシレン5Plus フォーチュンタワーと運命のダイス
筆者のシリーズ経験作:シレン2
進捗度:ほぼ原始へ続く穴しかやらないので大半のダンジョンが未プレイ
 このゲームをやるためにSwitchを買った。発売日に買った。シレンが…やりたい!とずっと思っていた。あとコハルがかわいかった。
 筆者のシレン経験は小学生の頃のシレン2しかないのでその記憶をもとにプレイしたけど、敵が…強い!!!というか、盾が弱い!!!!!弟切草混ぜても弟印が付かねぇ!!!!!そしてシレンのちからもあんま上がんねぇ!!!!!!!!!!!!ということで頭を切り替えるのにだいぶ苦労した。イノリの里では脳筋は生き残れないのだ。
 本作は基本的に2ターンに1しかHPが回復しない。そして敵がリスポーンするのは30ターンに1体。ということは、一度の戦闘で15以上のダメージを受けると敵のリスポーン速度が回復速度を上回るため、回復アイテムの消耗を強いられて苦しい状況になる。そう、一度の戦闘で15以上のダメージをもらうような敵とはまともに戦ってはいけないのだ。このことに気が付いてから、このゲームの見通しが良くなった気がする。ちなみに本作の夜なし持ち込み不可全アイテム未識別視界不明瞭99Fダンジョンの原始へ続く穴において「15以上のダメージをもらうような敵」が出現するのは、盾の種類や印や強化具合にもよるけど、大体20階前後くらいから。30階あたりになると出現するほとんどの敵がそのくらいの強さになる。早くない?
 先述の通り「まともに戦ってはいけない」ゲームなので盾ゲー逃げゲーとしての側面がフィーチャーされがちな本作だけど、呪い師の腕輪や金食い虫こん棒など脳筋が泣いて喜ぶような装備もちゃんとあり、攻略の幅が広い。そう、15以上のダメージを受けなければまともに戦っていいのだ。イノリの里でも脳筋は生き残れる。ただし、それは筋を極めし者だけである。敵を一撃で屠れるほどの力をつけた者だけが、殲滅プレイを許される。それ以外は死ぬ。
 通路脇で眠るバクやクソガッパの祝福ギタン投げなどの理不尽がプレイヤーを苦しめるが、同時にプレイヤー側にも祝福の巻物や国った時の巻物などかなりのインチキが用意されている。この辺のバランスが絶妙で、強い中毒性を生み出している。筆者のプレイ時間はゲーム内での表示がカンストしている。90階台でおにぎり罠を踏んで昇天しても「これがシレンか。よし、ならばもう一度!」とリトライできる、生の意欲にあふれた人におすすめのゲーム。

マリオカート8デラックス
筆者のシリーズ経験作:SFCマリオカートマリオカート64
進捗度:150㏄公式ゴースト全先着(DLCコース未購入)
 友達にSwich買った報告をしたらマリカやろうぜって言われたので買った。2時間くらいオンラインで走った。それ以来その友達とはやっていない。元気にしてるかな。元気だといいな。
 基本的にレースゲーは不得意なんだけど、アイテムが強力なのと操作が簡単なのとでヘタクソでもそれなりにゲームに参加できる。ただアイテムの強力さは下位プレイヤーなら全員同じなので、下位集団にいるとパックンやらファイヤボールやら赤コウラやらスターやらキラーやらで袋叩きにされて大変なことになる。トップを独走しているプレイヤーにはサンダーとトゲゾーくらいしか影響がなくて、トゲゾーは使うプレイヤーの順位を上げることにはほぼ貢献しないというアンバランスさ。このあたりがヘタクソとしては何とかしてほしかったところ。
 今はSwitchOnlineに加入してないので(理由:加入するとずっとドンキー2をやっちゃうから)、たまに指を動かしたくなった時にタイムアタックを走っている。150CCの公式ゴーストに全部先着できる程度には走れるんだけど、200CCだとフラワーカップマリオサーキットで早々に勝てなくなって詰んでる。実質的にオーバルコースみたいなもんなので難しいところはないはずなんだけど、何なんですかね。たぶん根本的なゲームの理解に問題がありそう。YouTubeの上手い人の解説動画とかも見たりしてるんだけど、上手すぎてついていけない。あれ何か俺が持ってるのと別のゲームやってるんじゃないかと思う。

桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~
筆者のシリーズ経験作:桃鉄12、桃鉄15、桃鉄16、桃鉄2010
進捗度:対えんま×3 99年全駅独占
 職場のおねえさんたちの間で話題になっていたので買った。結局、おねえさんたちとは一度もこのゲームを遊ぶことなく、俺はその職場を退職した。元気にしてるかな。元気だといいな。
 これまでのシリーズと比べると、全体的にトップはトップを維持するのが難しくなり、ラスは立て直しや妨害がやりやすくなっている。まず、手札が8枚と少ないので、上位プレイヤーがカードで防御を固めるのが難しくなった一方で、強奪飛び周遊などの下位プレイヤーにうれしい強烈な攻撃カードがいくつか出ているので、逆転が生じやすいバランスになっている。一方でラス周辺の調整については、桃鉄には伝統的に「一旦キングボンビーなどを引いてラスに落ちると、以降ゲームに参加できない」という問題があったのだが、本作はデストロイ号という装置によってそれを克服している。デストロイ号は貧乏神の変化の一つなのだが、大量のサイコロを振って通過した駅の物件を無差別に破壊するという特性上、上位のプレイヤーほど被害が大きい。物件をもっていないラスにとっては無害に等しく、大きな希望になってくれる。キングボンビーの攻撃も相変わらず熾烈ではあるものの、サイコロ破壊や一兆円、島流しがなくなっている分、ラスが落ちるときでも立ち直りが不可能なほどには落ちにくくなっている。キングボンビー以外の貧乏神変化はこれまでのシリーズと比べてはっきりと温い。ビッグボンビーとかお前何しに来たんだというレベル。ただしそれもラスに限った話で、ハリケーンボンビーはラスには大した影響がなくてもトップには当然脅威だし、ビッグボンビーはトップには(普通は)そもそも発生しない。ゆえに、どちらかというと貧乏神はラスよりもトップにとって困る存在になっている。
 こうした全プレイヤーが終盤まで緊張感を持ってゲームに参加できるようにする方向の調整は非常に好ましく思うのだが、それだけに歴史ヒーローが2010から引き続き出てきてしまったことが残念でならない。基本的にトップに有利にしか働かないですからねあれ。特に平賀源内お前だよお前。こいつが2010から無修正で出てくるとは思わなかった。さぬき駅の独占価格の低さと効果が良くない。平賀源内の効果は全部ダメなんだけど、特にアシドメールがダメ。パーティーゲームにおいてゲームに参加できない人を作り出すのはかなり罪が重いと思う。その人もうそのパーティーに来てくれなくなりますよ。同様の理由から、冬眠カードとかもなくしてしまった方がいいと思う。

・ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング
進捗度:エクストラチェックポイント全クリア
 俺にでもゲームが作れるという淡い期待があった。だからこのゲームを買ったのだと思う。作れなかった。自分のクリエイティビティのなさに絶望した。
 ゲームを作るゲームだが、どのようにすればオブジェクトを配置したり動かしたり表示を切り替えたりできるかといったことは、これでもかというくらい丁寧に教えてくれる。BGMなどの素材も用意されている。なのに、作れない。その時に気づいた。自分には作りたいゲームがなかったのだと。
 ただ、レッスン後に挑戦できるチェックポイントという名の小テスト的なやつがあって、それが一種のパズルゲームになってるので、俺のようなクリエイティビティのない凡人でも楽しめる。全レッスンを完了した後はエクストラチェックポイントという追加問題が解放されてそれが50問あるので、ボリュームもなかなか。決して買って損はしないゲームだと思う。
 クリエイティブな人ならこのゲームのポテンシャルを十全に発揮できるはず。あと絵が描ける人。オブジェクトの表面にテクスチャを貼り付けることが可能で、そのテクスチャにお絵かきすることができるので、絵心のある人だと表現の幅がものすごく広がる。あとけっこうな時間食いで、細かい操作も必要なので、根気強く課題に取り組める人に向く。

アーシャのアトリエDX
筆者のシリーズ経験作:なし
進捗度:Plus版追加ボス以外は全ボス撃破
 このあたりから欲望が露骨。今まで欲望を満たしてくれたソシャゲが満たしてくれなくなっちゃったからね。しょうがないね。
 ストーリーボス初回クリアまでの感想は以前に書いたのでそれ以降の話をすると、調合システムが意外と楽しいということに気が付いた。後にプレイしたソフィーやリディスーと比較すると「完全に理解する」ことが必要になるんだけど、それさえできれば意のままに高品質なアイテムや狙い通りの潜在能力を持った装備品を作成することができる。ただ、アーシャのアトリエ特有の調合システムを「完全に理解する」ハードルが高く、調合の楽しさにたどり着く前に投げちゃう人も多かったんじゃないかと思う。ちょっと下の画像を見てくださいよコレ。こんなんシリーズ経験者でも厳しいと思う。このゲームに必要だったのはアクセシビリティ。調合というゲーム的な楽しさへの、ユーザーの到達可能性です。

わかるかこんなもん!!!!!

 あと、他シリーズと比べると、メッチャ壁抜け床抜けができることに気が付いた。特にフィルツベルクの壁床の抜けられっぷりはすさまじく、至る所に抜けポイントがある。自分はマリオ64や初代ポケモンで育ってきた世代なので、こういう変なバグに出会うと記憶の根源的なところが刺激されて、とても嬉しくなってしまう。これもいつか解説しようかな。
 アトリエシリーズをいくつかプレイした今でも、総合的に一番好きなゲームかもしれない。全体的なテーマ設定と世界観、それに裏打ちされたストーリー、演出、音楽、キャラクターのデザイン、全て自分の好みに強烈にマッチしていた。サントラも買ってしまった。「花標」「誘いの花~春」「Gnmome」あたりが特に好き。iTunesストアで配信されてるので視聴してみてほしい。良いので。そして今のところアトリエシリーズで最も好きな主人公はアーシャ。なんかね、左先生のイラストによるものかもしれないけど、なんかこう、蠱惑的なんですよね、彼女。とても良い…………。

・リディ―&スールのアトリエ
筆者のシリーズ経験作:アーシャのアトリエ
進捗度:Plus版追加ボス以外は全ボス撃破
 アーシャの調合システムが全然理解できなくって、他のアトリエやってみたらわかるようになるかもしれないと思って買ってみた。なんでリディスーを選んだのかは覚えてない。パッケのロリロリしい双子に見惚れたからではない…と…思う……。
 アーシャから続けてプレイして驚いたのが、ストーリーの軽さ。軽い!かっるいよコレ!!!いや死別した母親との再会が物語上の目標にあるわけでそれは主人公の双子の内面においては相応に重いはずなんだけど、ゲームの全体がそれを重くするようにデザインされていない。会話やイベントは大半がギャグで双子の目標に絡まないし、双子の父親のロジェもギャグ要員にされている始末なので、双子の母親の存在の重さに目が行かない。「双子と悲しみを共有しつつ、孤独と苦悩を抱える父親」と「双子を振り回すフリーダムな問題児」は別々のキャラに割り当てるべきだったのではと思う。
 もう一つ気になるのが、背景設定。双子のもう一つの目標として「国一番のアトリエになる」というのがあるんだけど、「このゲームにおける国とはどのようなものか」がほとんど開示されない。これはこれ次第で双子の目標がどれほどの重大さを持つかが変わるので物語上非常に大きな意味がある問いである。おそらく国民国家ではないと思うんだけど、じゃあ江戸時代の藩のような「国」かというとそれも違うはず。もし違わないならば双子がマティアスやミレイユにあんなナメた口をきけるはずがないからである。江戸時代にそんな奴がいたら即打ち首である。そもそも、何で一般人が王城に普通に入れるのか、そもそもそもそも、何で王族が受付などをやっているのか、そもそもそもそもそもそも、何のためにこの城は建っているのか、……とまあ、結局、リディスー世界の「国」がどのようなものであるか、全く分からない。おそらくではあるんだけど、フィリスのアトリエをプレイしたとしても(おパンツがあんまり見えないらしいので今のところ食指が動かない)分からないんじゃないかと思う。そんなわけで、「国がどのようなものであるか」が分からない以上「国一番のアトリエになるとはどういうことか」も当然分からないので、プレイしていて双子に強く共感したり、感情移入したりすることはほとんどなかった。というより、できなかった。それは裏を返せば、感情移入する必要のない、サッパリとした、疲れた心と体に優しいゲームであるということでもある。とにかくものすごく軽いゲームです。
 ただ、ストーリーを抜きにした遊びとしてのゲームの部分については非常に丁寧な作りこみがされていて、とても楽しかった。アトリエシリーズの肝である調合に関しては、このゲームではシステムをよく理解していなくても同じ色のところにパネルを何となく配置していればそれっぽい質のものが出来上がっていく。特に「触媒」というシステムが天才の発明で、これを利用することによってさらに雑に、楽に、そして自由にプレイヤーが調合できるようになっている。また、もう一つ感心したのが「野望ノート」で、ここに書かれた課題をいくつか達成するとメインストーリーが進行するようになっているんだけど、その課題がそのままこのゲームの基本的な要素やステップアップを目指すために必要になる技術を教えるチュートリアルの役割を果たしている。王城前に掲示されている依頼の中にもこうしたチュートリアル的なものがあり、こなしているうちに自然とゲームを深く理解できるようになっている。これは、アクセシビリティが確保されているゲーム。このくらいしっかりと誘導をしてくれれば、ちゃんとユーザーはゲームの楽しさに到達することができる。そういうことを教えてくれるゲームだった。

ソフィーのアトリエDX
筆者のシリーズ経験作:アーシャのアトリエ、リディ―&スールのアトリエ
進捗度:DLCコンテンツ含め全ボス撃破
 以前フォトモードの使い方の記事を書いたけど、それをChatGPTくんに読ませたら「この記事にはおパンツのことしか書かれていない。おパンツ以外のことも書くべきである」と叱られてしまったのでおパンツ以外のことも書こうと思う。
 リディスーでコルネリアに一目惚れしたのが購入のきっかけ。中盤から仲間になってくれるんだけど案の定メチャクチャかわいくて良かった。このゲーム、「贈り物」という神システムがありまして、好きな女に貢げるんですよ。良いですよね。好感度をカンストしても貢げるし、その場合でも(嬉しい贈り物であれば)メッチャ喜んでくれます。良いですよね。昔知り合いのお医者さんが「キャバ嬢に貢ぐの楽しィ~~~!!!!!」って言ってたんですけど、なんだか最近分かるようになってきました。もちろん男にも貢げます。
 あと細かいところで良いなと思ったのは、街にいる主要キャラに話しかけるときにソフィーの視点のカメラになる点。ロジー君に話しかけた時に「あっ、身長高くて顔の良い男って下から見るとこういうふうに見えるんだ」っていう気付きがあった。これはね、惚れますわ。来世に期待しましょう。
 ストーリーは特に不自然さもなく(人間の技術の悪なる一面というテーマへの接続はやや急だなとは思った)受け入れられたが、全体的にキャラに性欲がなくてビビった。リディスーでも感じられたことだけど、あちらではマティアスに多少の性欲があった(双子含む主要キャラにはほとんど向けられないためキャラクターの関係にはあまり絡まないので、やっぱり性欲がほとんど感じられないんだけれども)。アーシャのアトリエではけっこういろいろなキャラの性欲が感じられたので、ソフィーをやってて「性欲が…薄い!!!」って思った。佐々木倫子の漫画くらい性欲が薄い。唯一性欲がありそうなのがカフェのおっさんで、こいつは話している時の手の動きもキモいので実は悪役で最後にボスとして出てくるのではないかと思っていた。
 いろいろアトリエシリーズやった中で、他の人に最もお勧めできるのはどれかと聞かれれば、ソフィーのアトリエを挙げる。ストーリーの良さとゲームとしての楽しさが、どちらも高いレベルでまとまっている。調合について触れてなかったけど、このゲームもあんまりシステムを理解してなくても「この錬金釜が強い」っていうのさえわかれば後は適当で何とかなります。
 あとガストさん、フォトモード、今からでも全アトリエシリーズに実装しましょう。