〆チケでお迎えしたメギドへの愛を語れ

憲法27条が規定する「指名チケット(通称〆チケ)で選んだメギドを推す義務」は、同26条の教育の義務及び同30条の納税の義務とともに国民の三つの義務の一つとして知られる。この条文にある「メギド推し」に関しては、メインストーリーやイベントで加入するメギド推しや非プレイアブルキャラクター推しの立場から法の下の平等をめぐる訴訟が行われた事例があるが、判決は「憲法27条が定める規定は、〆チケ対象外のキャラの推し活をする権利を否定するものではない」という判断を示している(昭43・最高裁)。この判例は公務員試験において頻出なので、公務員志望者は覚えておくといいだろう。なお、〆チケでオーブを選んだ者については、「オーブについても、指名した者はそれを推す義務を負う」という解釈が学界での通説となっている。
この〆チケ指名メギド推しの義務は強制力を伴うものではなく、従って履行しなくても罰則等があるわけではないが、義務として定められているのに履行しないのも気分が悪いので、ここで俺が指名したメギドについて愛をこめて紹介しておきたいと思う。


今回の〆チケはアムドゥスキアスを選ぶことにした。なんでもう選んじゃったかというと、日曜日がきてヒャアがまんできねぇってなったからだ。

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我慢できなかった。アムちゃんがかわいくてな。


「またパンツ見えないメギド選んだのかこいつ」と思われるかもしれないが、違うんだ聞いてくれ。パンツは確かに〆チケ対象の考査において大きなファクターになる。しかしそれはそのうちの一つに過ぎないのであって、パンツのほかにも様々な要素を勘案しながら〆チケ対象を選んでいる。あと、パンツ見える報告がないことはパンツが見えないことを意味しない。それは俺が実際に試してみてから、俺自身が判断する。
前回の記事は幸いなことに俺の予想を大きく超えてたくさんの人に読んでもらえた。大変感謝している。また、パンツ報告も何件か寄せられた。中には俺が所持しているにもかかわらずパンツ見たことないメギドもいて、総じて大変有益な情報であった。パンツ情報を寄せてくれた方についても、この場で感謝の意を表しておきたい。

 

……話を始める前に、重要な前提事項があるので先にそれについて触れておく。まず、俺はメギドの主人公に自分の姿を重ねて捉えていない。劇中で活躍するモンモンと俺は別人である。もちろん主人公とプレイヤー自身を重ねてゲームを楽しむ人もいるだろう。ただ俺はそういう風に見ているというだけである。

以下では、区別のために、メギド72の主人公を「モンモン」、この記事の執筆者を「俺」と呼称し、メギド72を遊ぶ人たちの総称として「プレイヤー」もしくは「ユーザー」を用いる。紛らわしいので「ソロモン(王)」という呼称はこの先一切使わない。

また、俺はメギド72を始めて1年も経っていないので、未読のイベントストーリーやキャラストーリーも多くある。もし、下記のバティンさんやアムちゃんの公式設定に関わる重大なイベントの見落としがあったら、「あーあ、こいつ〇〇やってないんだろうけど復刻来たら死ぬわ」と優しい目で見守っていただければ幸いである。
あといつものことだが俺はネタバレに配慮しないので、ネタバレを見たくない人も今すぐ引き返した方がいい。

 

さて、まずは納付が遅れているバティンさんから見ていこうか。

 


バティン

医療者のメギド。見た目は看護師っぽいのだが、物語中では医者として扱われているし実際に看護の領域を超えた医療行為を行っている。ただし彼女の医療には激しい苦痛を伴う。そのことはゲーム内の物語でたびたび語られる。

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金髪で美人で看護師で、目が冷ややか。みんな好きだろう?俺は大好きだ。

 

俺に冷たそうなのがいい。「好き……」って言ったら無言でビンタするか、もしくは「そうですか、息が臭いので二度と話しかけないでもらえますか」って言ってくれそう。それでいいんだよ。俺が求めているのはそういうやつだ。
断わっておくが俺はマゾではない。俺はただ生の感情が欲しいだけだ。ソシャゲのキャラは概して俺に甘すぎる。俺は女性から好意を持たれる要素を何一つ持っていない。女性キャラがプレイヤーに向けて甘い言葉を囁いても、それは俺でない誰かに向けられた言葉として俺の中では処理される。そこに俺はいない。俺は孤独になる。
バティンさんはその点信頼できる。

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このシーンも、年下の男をちょっとからかっているだけ、と思っていた。そう、あの日までは……

 

バティンさんは「ヴィータはバカだから嫌い」と常々言っているが、賢い奴なら好きってわけでもなさそうなので、単にあらゆるヴィータが嫌いということなのだろうと思う。しかし彼女もメギドラルを追放された今となってはそのヴィータの一部である。彼女にとってそれは我慢ならないことに違いない。そのストレスはヴィータを痛めつけることで解消される。
しかし彼女は医療者でもある。医療者は患者の生命を守る責務がある。だからバティンさんは全力で医療行為を行う。生命の危機にある患者ならなおさらである。
ヴィータは嫌い」だが「医療者としての義務は全うする」、この矛盾がバティンさんという人物を特徴づけている。バティンさんは、治療はちゃんとするが、患者を痛めつける。医療は行うが、それは単に自分の義務であるから行うというものであり、決して患者の苦しみへの共感からではないし、人道主義的な立場からでもない。バティンさんの医療はバティンさんのための医療であり、患者不在の医療である。結果、彼女の医療は周囲から避けられる。

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身内の女性Mさんによるバティンさん評

 

ヴィータ嫌いでありながら職責は全うしなければならないというバティンさんの矛盾は、「メギドとしての誇り」と「医療者としての誇り」との衝突である。
メギド72の初期に実装されたメギドのキャラストーリーには、「ヴィータとして生きるメギドの矛盾」というテーマを持つものが散見される。例えばストラスさんやフルカスさんのそれが該当する。バティンさんもその中のひとつといえるだろう。
小野不由美の『屍鬼』においては人から人ならざる者へと生まれ変わった者たちの苦悩や葛藤、その他さまざまな感情が描かれる。バティンさんたちの物語はこれによく似ている。俺はこの手の物語に非常に弱い。
最近はこの辺の「ヴィータとして生きる自己への苦悩や葛藤」が描かれることが減ったように感じており、わびしく思う。バティンさんの物語ももっと掘り下げがくるといいのだが。

 

……と思ってたらこれですよ。

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そうか…そうなんだな…という感情になった。

完全にやってくれましたわ。まあモンモンは特別なのだ。バティンさんがヴィータ嫌いなのは変わっていないのだ。
メギド始めてからずっと、俺とモンモンは違う、俺はモンモンにはなれないという意識で遊んできたが、その分離が決定的になったのはこのイベントからである。

 

ヴィータ嫌いなのにモンモンが好きというのは、まあいい。いいんだ。モンモンはいい男だから。そういうことがあってもおかしくはないだろう。
でもそれなら、せめて説得力を持たせてほしい。大概のヴィータをバカにしているバティンさんが、なぜモンモンだけを特別視するのか、その部分の掘り下げがもっともっとほしい。現状では、詳しいことがほとんどわからない。俺は創作でイチャラブを見ると背中に水疱ができる程度にイチャラブが苦手だが、世の中には俺が見ても大丈夫なイチャラブが存在する。メギドで言えばウェパルとモンモンの組み合わせがそれに当たる。公式でもたびたび押されている組み合わせだが、これはちゃんとウェパルのキャラストーリーやメインストーリーで説得力を持たせられている。これなら俺が見ても水疱は出ない。
というか、ウェパルの他にも恋敵は多いんだぞバティンさん!シバとかいう女に至っては現実世界での史実(伝説だけど)という圧倒的アドバンテージを持ってるんだぞ!チョコのひとつだけでは奴らを倒せないぞ!

 

 

バティンさんのゲーム内の性能
高攻撃力・高体力・低速度の三拍子そろったヒーラー。ヒーラーである。アタッカーではなく。看護師だからね。なおリジェネレイトしたらアタッカー看護師になったもよう。
覚醒ゲージは3で、素早く奥義を撃ちやすい。

 

スキルは単体対象の吸収攻撃。吸収のおまけがついているのはいいが、攻撃部分の倍率が低くてそんなに吸えない。あまり使わない。

 

覚醒スキルは毒攻撃。このゲームの毒は刺さる相手には刺さるので、使う場面はある。弊アジトではこの間の周年イベントでアクィエルと組んで(リリムで昏睡させた)ベリアルを毒殺していた。しかしこれもそんなには使わない。

 

奥義は列回復。これがバティンさんの最大の強みで、3ゲージという短さで40%と大幅な回復ができる。

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奥義はシンプルな演出の方が好き。バティンさんの奥義も好きなモーションのひとつ。

 

高体力と列大回復という特徴から、「前衛のメギドでパーティーを揃えたい」という状況でバティンさんは輝く。この状況はメインストーリーの進行中にもたびたび生じるが、このゲームは前衛で回復できるキャラが少ないので、バティンさんの重要度は相対的に高くなる。体力が高めなのも、他ユニットの足を引っ張りにくいという点でうれしいし、場合によっては敵の攻撃を散らすデコイとしての働きも期待できる。高い攻撃力も、スキルや覚醒スキルではあまり生かせないが、攻撃オーブを持たせれば力を発揮することができる。ツインサーペントなど持たせた日にはスナイパー大虐殺が始まる。
バティンさんの弱点である足の遅さは割とどうしようもないので、相手の動きをよく見ながら、危なくなる前に奥義を撃とう。

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いや危なくなる前に手を貸すんだよ?

 

弊アジトでの使用例

最近はもっぱらガガゼゼガ用のパーティーとして活躍している。前衛としてはブニがいれば十分なのだが、フォトン湧きや相手のフォトン破壊で事故ることがある。その事故率を低減する目的でバティンさんを投入している。

ラッシュなのでミミックを装備できるというのが重要で、スキルを取りそこなったブニや、終盤のラストスパートをかける際のマルコシアスにスキルを供給する役割を担う。ミミックなどのフォトン追加役を担うに際し、バティンさんの足の遅さは有利に働く。素の体力が高いので敵の攻撃一発では落ちないのも重要。

オーブは
マルコシアス:ゴースト
バティン:ミミック
オロバス::カラミティエッグ
ヴィネ:カミハカリ
ブニ:マクベス

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ちなみに弊アジトにフォラスはいない




 


アムドゥスキアス

 

ゴスロリのメギド。オッドアイ・ロリータ衣装・片翼の羽と中二病の記号をこれでもかと盛られているが、見た目以外は中二病ではない。想像力と語彙が豊かなだけで、ふつうにとてもいい子。名前が長いうえにタイプしにくいので以下では「アムちゃん」と呼ばせていただく。

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端的にかわいい

 

とにかく健気でかわいい。6章やって「ヒロインじゃん…」ってなった。こんなん見せられたら何としてでもお迎えするしかないと思った。
ただ、俺がアムちゃんに「好き……」って伝えたらたぶん次の日からアジトの奥に引きこもって二度と会ってくれなくなると思うし、ブエルちゃんかアミーさんあたりからきつめのお叱りが飛んでくると思うから、そういうことはしてはいけない。アムちゃんの可愛さは遠くから静かに鑑賞するべき可愛さなのだ。
あと水着着てくれる。早く水着買ってあげたい。最高の夏が始まる。

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やはり端的にかわいい

 

アムちゃんと言えばやはりメインストーリー6章での行動だろう。6章ではモンモンの留守中にアジトが襲撃され、指輪の支援を受けられないメギドたちが窮地に立たされる。追い詰められた一同だが、アムちゃんが敵将アドラメレクに攻撃されながらしがみつき、モンモンに自身を召喚するように念じる。アムちゃんの呼びかけを受け取ったモンモンはアムちゃんを召喚し、彼女にくっついてきたアドラメレクの撃破に成功する。

 

アムちゃんのこの自己犠牲の精神は、キャラストーリーにおいても発揮される。キャラストーリーの内容を続けて見ていきたい。
モンモンに召喚される前のアムちゃんは、自分がメギドだという確信を持てずにいた。自分は自分の出自についておぼろげに記憶しており、自分は本当はこの世界とは別の世界から来た存在であり、ヴィータとは異なる存在であることを何となく知っている。しかしそのことを周囲に伝えても、それは狂人の妄言と捉えられるのみである。アムちゃんの孤独はいかほどであっただろうか。

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抱え込んじゃう


おかげで同年代の少年少女には完全にバカにされているのだが、アムちゃんは彼らのことも「友達」と見なしている。いい子すぎる。その「友達」から誘われて廃屋へ肝試しに行くことになるのだが、彼女はそこで危機に陥った彼らを身を挺して助けようとする。アムちゃんは非常に危なっかしい「いい子」である。本部以蔵でなくても「守護らねば……」となることだろう。
アムちゃんのキャラストーリーはメギド開発陣の容赦のなさが遺憾なく出ていておすすめ。未読の人はぜひ読んでほしい。

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アムちゃんが塔で戦闘得意なの、みんなが「守護らねば…」となるから説

アムちゃんの片翼は、もしかしたら何者ともわからない自己の象徴なのかもしれない。アムちゃんは、そこから抜け出して自由を得るためのもう片方の翼を探していた。それがもしかしたらモンモンなのかもしれない。アムちゃんがモンモンに特別の信頼を寄せるのはこのためなのだろう。

 


アムちゃんのゲーム中の性能

防御寄りのサポーター。素早さが高く、多くの敵に先手を取れる。これを生かして回復・覚醒補助・防御などさまざまなオーブを装備することで柔軟な役割をこなすことができる。

 

スキルは単体対象の2回バリアと自動回復の付与。アムちゃんを起用する主要な目的その1であり、特に「単体・単発」の攻撃を主とする敵に対して非常に強い。例えば5章ラスボスのアスモデウスの奥義もノーダメージでやり過ごせる。しかも回復する。マジ強い。メインストーリー、特に序盤には盾役にこれを連発するだけでほぼ完封できるボスも多い。

 

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くるんってした

 

覚醒スキルは暗闇を付与する列攻撃。暗闇が効く雑魚を複数連れているボス相手には役立つ場面もあるだろう。

 

奥義は単体攻撃+味方全体の回復。希少な全体回復行動のひとつである。回復量そのものは20%とやや心許ないが、敵へのダメージがおまけでついてくるので妥当なところだろう。

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アムちゃんの奥義、ここすきポイント

 

アムちゃんはマスエフェクトも優秀であり、「カウンターのスナイパーのゲージ-1」という希少なものを持っている。これがアムちゃんを起用する主要な目的その2。ゲージ-1は適用できるメギドにとって誰でも嬉しい効果である。また、もう一つのマスエフェクトである「カウンターのファイターに毎ターン自然回復」も、多くの盾役に踏ませられて強い。

 

総じてメインストーリーの序盤の進行を大きく楽にしてくれるメギドである。ガープくんにかばってもらってアムちゃんのスキルで適宜守り、3ゲージになったマルコシアスさんに私本性獣ムーブしてもらうというスタイルだけで、かなりのボスに対応可能なのではないだろうか。もちろん、メインストーリーの序盤を過ぎてからも息の長い活躍が見込める、優秀なユニットと言えるだろう。

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アムちゃんでとどめを刺すとかっこいいポーズを披露してくれる。このノリの良さも彼女の魅力。愛せる。

 

弊アジトでの使用例

育成してすぐなのでまだ特定のボスの周回パーティーには組み込んでいないが、4章の難所のネイロード金冠用のパーティーを組んでみた。

2ターン目には決着をつけることを目指す短期決戦である。アムちゃんは初手スキルで自分自身を守り、ベヒモスにスキル、ウァサゴさんにアタック、あとはパイモンベヒモスにひたすらアタックを積んでいく。スキルが余ったらブニでかばう。実際にやってみたら金冠が取れた。ネイロードVH金冠は☆6が育っていても難しかった記憶があったが、アムちゃんがいるだけでずいぶん楽になった。

このようにアムちゃんはワンボトム戦略にも向く。ただしこの場合、守る対象を選択する必要があるアムちゃんのスキルの仕様上、守るべき対象を守るのと攻撃バフをかけるべき対象に攻撃バフをかけるのを両立するのが難しいのが難点ではある。

オーブは
ウァサゴ:エクスプローラ
アムちゃん:モグラ・マグラ
パイモン::リャナンシィ
ブニ:マクベス
ベヒモス:リャナンシィ

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初回挑戦時に大苦戦した記憶の片鱗がパーティー名に見える

 

 

 

 

 

 

 

 

俺がメギドのパンツだけを見ているわけではないということが伝わっただろうか。伝わったのであれば幸いである。
まあパンツ見る努力はするんですけどね。

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本当に見えたらどうしようかと思った。惜s危なかった。

 

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アムちゃん足細いね…長いね…